2016.07.19TUE耐震診断・耐震補強リフォーム
熊本地震の被害から学ぶこと
こんにちは、無垢スタイルのリフォームの立石です。
熊本地震における建築物被害の原因が見えてきました
国土交通省が開催する
「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会」第二回の報告が出ました。
日本建築学会の調査と過去の航空写真とをすり合わせた結果で、
木造建築においての被害は、下記のような分析になるそうです。
【現行の建築基準法での建物】 242棟
・倒壊 7棟(2.9%) / ・大破 10棟(4.1%)
【新耐震基準の建物】 800棟
・倒壊 73棟(9.1%) / ・大破 78棟(9.8%)
【旧耐震基準の建物】 702棟
・倒壊 225棟(32.1%) / ・大破 124棟(17.7%)
【※該当なしの建物】 99棟
阪神・淡路大震災との比較 421棟のうち
【新耐震基準の建物】 13棟
・倒壊 1棟(8%)
【旧耐震基準の建物】 408棟
・倒壊 77棟(18.9%)
数値としても、熊本地震の建物被害は阪神・淡路地震を上回るものでした。
この結果から、柱や筋交いを繋ぐ接合部仕様が不十分であったことが、
被害の大きな理由のひとつとして推測されます。
(仕様規定のある2000年基準の建物でも4棟倒壊)
現地を見てきた私個人の見解では、もうひとつ地盤の状況も左右しているのではと思います。
県道28号から北側(益城町役場以北は土地が高い)と南側(秋津川付近は土地が低い)では、
それくらいの違いを感じたからです。
今後、もっと詳しい内容が見えてくると思いますが、
それよりも台風シーズンが到来する現地の様子も心配です。
テレビ番組ではくまモンが登場して現地の様子をアピール。
現地の本当の姿を伝えて欲しいと思います。