皆さまこんにちは!
無垢スタイル建築設計 リノベリフォーム部門の佐藤正幸(サトウマサユキ)と申します。
台風が停滞しジメジメとした暑さが続く日が増えましたね。
建築素材の中にも調湿効果がある素材がありますので、ご紹介します。
既に知っている方も多いと思いますが、今回は漆喰と珪藻土についてです。
自然素材がお好きな方の中には内壁の素材を検討する時に、
漆喰にしようか珪藻土にしようか悩まれた方も多いと思いますので、
改めて漆喰と珪藻土の違いをまとめておきます!
先日もヒビが入りやすいのではないか?その時の対処法は?とか、
擦ると洋服が汚れるのではないか?
という心配をされているお客様がいましたので、お悩み解消になれば幸いです。
原材料の違い
漆喰
漆喰の原料は石灰です。
サンゴが群生したものが長期間かけて堆積し石灰鉱脈になったと考えられています。
地中から採掘される石灰石を焼成・消化し、白色のパウダー状にしたものが漆喰の原料になります。
石灰は現在輸入ゼロで、全て国内生産で賄える数少ない豊富な天然資源です。
空気中の二酸化炭素を吸収して固まると石灰石に戻る性質があり丈夫な素材と言われています。
その時間はおよそ100年と言われており、
長い期間住まいの壁として使い続ける事が出来ます。
(古代エジプトの壁画、お城や蔵の壁に使われている)
珪藻土
珪藻土の原料は珪藻という植物性プランクトンの化石です。
珪藻には、目に見えない沢山の細かい穴が開いています。
その珪藻の穴は、水蒸気との相性が良く調湿性能に優れています。
また、水蒸気と共にホルムアルデビドなど水溶性の化学物質を吸着分解する効果があります。
しかし、地中から掘り起こしただけの珪藻土は、単なる「土」なので、
不純物が混じり、目詰まりしているため、
塗り壁の材料として利用するためには、高温で焼成する必要があります。
(吸水効果を利用し、コースターやバスマットにも使われている)
漆喰のメリット・デメリット
漆喰のメリット
- ・調湿性がある
- ・消臭性がある(ホルムアルデヒドなどを吸着分解)
- ・防カビ・抗菌性がある
- ・表面がボロボロしない
- ・滑らかな質感
漆喰のデメリット
- ・調湿性能は珪藻土よりもやや劣る
- ・クラック(ひび割れ)が入ることがある
- ・施工費用がビニールクロスより2倍程度高くなる
珪藻土のメリット・デメリット
珪藻土のメリット
- ・調湿性能が漆喰より高い
- ・消臭性がある(ホルムアルデヒドなどを吸着分解)
- ・漆喰よりもDIYが簡単
珪藻土のデメリット
- ・表面がボロボロすることがある
- ・つなぎとして固化剤が不可欠
- ・使用しすぎると過乾燥になることがある
- ・吸着した物質を再放出する可能性がある
つなぎ材や接着剤で性能や価格が変わる
一長一短ありますが、どちらの塗り壁もビニールクロスと比べると、
価格とデザイン・カラーバリエーションの豊富さ以外のところでは勝っているように感じます。
ただし、どちらも多くの製品が販売されており、珪藻土・漆喰と表記してあっても、
つなぎ材や接着剤として何が使用されているかはバラバラで、
それによって性能や価格も変わってきます。
お手頃な製品の中には化学物質系の物が配合されている製品もありますので、
各社どのような成分が入っているのか、チェックしつつ家を建てる環境や目的に合わせて、
より快適な家づくりとなるものを選択できれば良いですね。
漆喰か珪藻土か?見て触って比べるのがおすすめ!
価格についてはどちらの塗り壁も大差はなく、
デザイン性やカラーバリエーションについてもどちらも豊富になってきていますので、
実際に施工された壁を見て触って比べてみるのが良いかと思います。
無垢スタイルの展示場には実際に施工された壁サンプルがありますので、
気になる方はぜひお問合せ下さい。
ご不明点についてもお答えします。
無垢スタイルのモデルハウス・ショールームで、見て・触って・体感できます!
無垢スタイルでは便利な収納アイデアを体感できるモデルハウス・ショールームをご用意しています。
収納リフォーム、またはリノベーションをご検討の方は是非モデルハウス・ショールームにお気軽にお越しくださいませ!